7月26日~28日までの三日間、岩手県庁、陸前高田市役所仮庁舎、仙台市役所を訪問し、現地を超党派の名古屋市会議員5名で視察しました。
岩手県は一日も早い復興のため、岩手県東日本大震災津波復興計画復興基本計画(案)を取りまとめており、この計画について岩手県庁にて調査を行いました。
同じ岩手県内でも、地域によって災害の状況や被害の規模が違うため、復興パターンA(都市再生型)、復興パターンB(都市再建型)、復興パターンC(集落移動型・集落内再編型)に分けられていました。
平成31年度に次期総合計画の策定が予定されているため、今回の復興計画は平成23年度~30年度までの8年間を全体計画期間としています。
岩手県では、県行政に係る基本的な計画の策定等を行う場合には、議会の議決事項とする条例が定められており、8月の臨時議会に議案として提案される予定です。
続いて、陸前高田市役所を訪れ現地調査をしました。
現在、名古屋市は東日本大震災で津波により地域の大半が壊滅的な被害を受けた陸前高田市をパッケージ支援しています。
陸前高田市庁舎は津波によって破壊され、多くの市職員が犠牲となり、市役所機能が麻痺をしており、行政機能の回復を図るため名古屋市職員を派遣し、陸前高田市仮庁舎において日々支援活動を行っています。
名古屋市会ガーデニングクラブでも何か支援をすることができないかと考え「心に花をプロジェクト」を立ち上げ、少しでも心の癒しとなればと陸前高田市仮庁舎へプランターでお花を届けさせていただきました。
これからも夏・秋・春の花の苗植えを行い、年間を通じて季節ごとのお花を届けてまいります。
最終日、仙台市役所を訪れ被害の状況と障害者への災害時の対応について調査をしました。
仙台市内の最大震度は6強を観測し、死者700名、負傷者2,200名を超え、建物被害も全壊18,000棟を超え、帰宅困難者も仙台駅に溢れていました。
仙台港には7.2m(推定値)の津波が押し寄せ、沿岸部も宅地・工場・水田などが押し流され、甚大な被害が出ました。
障害者への災害時対応については、マニュアルは策定されていましたが、あまりにも被害が大きすぎてマンパワーが足りないため、支援団体と行政との情報の共有がうまくいかなかった、養護学校だけでは対応しきれなかった、人によっては避難所へ行くと迷惑をかけるという思いも強くあった。
今後このような課題を受け、要援護者対策の策定、地域における共助の全市的な強化を行っていくとのことです。
今回の視察で、被災をされた各自治体が行っていく大規模災害対策を参考にさせていただき、名古屋市としても今後策定をしていく地域防災計画に反映をさせ、災害に強いまちづくりにつなげてまいります。